コメ兵が今期売上高を2000億円と予想も…急成長の裏では少なくない代償が
コメ兵の仕入れは69%が個人からの買い取りであり、販売はリユース事業者など法人が6割を占める。車や住宅を含まないリユース市場の規模は20年の2.4兆円から23年には3.1兆円に拡大した。30年には4兆円規模となる見込みだ(「リユース経済新聞」から)。市場拡大の背景には消費者の意識変化が関係しているという。
「メルカリなど個人同士で売買するサービスが定着し、消費者の間で中古品に対する抵抗が小さくなった。欲しいブランド品が現れたら所持品を売り、買い替えるサイクルができている。円安・インフレで新品に手が届かなくなったことも要因だ」(前出の関係者)
フリマアプリのメルカリは13年にサービスを開始した。リユース市場は10年代後半から成長が著しく、この間に古着店「セカンドストリート」を展開するゲオHDも業績を伸ばしている。
成長局面でコメ兵はM&Aを継続してきた。19年に金沢地盤の買い取り販売業者ブランドオフを子会社化し、22年にはジュエリーの販売・買い取り強化を目的にセルビーを子会社化した。その後も中古品のオークション業者などを買収している。M&Aは「店舗と従業員の買い取りノウハウを吸収する狙いがある」(同)という。