著者のコラム一覧
榊淳司不動産ジャーナリスト・榊マンション市場研究所主宰

1962年、京都生まれ。主に首都圏のマンション市場に関するさまざまな分析や情報を発信。「マンション格差」(講談社現代新書)をはじめ著書多数。

(5)存在の合理性度外視「タワマンブーム」は峠を超えた…欧米と異なる趣向

公開日: 更新日:

 地上と行き来するのに手間と時間がかかる。人によっては気圧差の変化で体調を悪くするらしい。高所に住むと妊婦の流産が増える、というデータもあった。地震や水害で電力供給が止まると途端に帰宅や外出が困難になる。場合によっては、トイレも使えなくなる。そうなると、現代人にはちょっと耐え難い。

 さらに、タワマンに住む人のコミュニティーでは、「高い所に住んでいるほどエライ」という妙なヒエラルキー意識まであるそうだ。それをネタにした小説やテレビドラマまであって、一時的な話題を振りまいたりした。これらはある意味、タワマン住民たちのいびつなヒエラルキー意識を、物笑いの種にしているとさえ言える。それでも多くの日本人はまだ、タワマンがお好きなようである。

■欧米と異なる趣向

 今はイギリス国王となったチャールズは皇太子時代、超高層建築に対する嫌悪感を隠さない発言を繰り返していた。彼の国では、高層建築は、まず低所得者向けの住宅であった。近頃は都心に限って高級タワマンもあるそうだが、伝統的なイメージが覆ったとは思えない。

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