白鵬に「限界見えた」と評論家 照ノ富士に追われ引退加速

公開日: 更新日:

■もはや「土俵の外」も敵だらけ

 白鵬にとって、後輩の台頭はもちろん喜ばしいことではない。これまでやりたい放題を貫けたのは、すばぬけた強さがあったからだ。

 土俵上ではプロレスまがいのヒジ打ちを相手の顔面に繰り出し、気に食わないことがあれば平然とダメ押しをする。ご法度の審判批判を問題視されると、まるですねた子供のように報道陣を無視。今場所は豪栄道に負けた後、「なんで物言いがつかないんだ」と言わんばかりに土俵に突っ立ち、力士にとって常識である礼すらしなかった。

 普段は聖人君子ヅラをしても、一皮むけば悪童横綱の朝青龍と変わらない。そんな白鵬を相撲協会やマスコミも苦々しく思っていた。審判部批判で大バッシングを浴びせたのも、それだけ報道陣に鬱憤がたまっていたからだ。12日目の「豪栄道コール」のようにファンが白鵬の対戦相手に声援を送るようになったのは、単なる判官びいきだけではない。優等生の仮面から透けて見える本性に、ファンもウンザリしているからだろう。

 強さという源泉を失った暴君には、当然のことながらそれ相応の報いが待っている。力が衰えても変わらず傍若無人な態度を取り続ければ、それこそマスコミは「反白鵬キャンペーン」を張る。朝青龍も全盛期の頃は「やんちゃ」と言われていたのが、盛りを過ぎて優勝回数が減るや「悪者」として袋叩きに遭った。10年2月に自ら引退を発表した朝青龍は、直前の1月場所中に起こした泥酔した末の暴行事件が引き金となり、マスコミや相撲協会、ファンの声によって引退に追い込まれた。

 すでに出稽古で白鵬を「出入り禁止」にしている部屋は1つや2つではない。マスコミの白鵬批判も露骨になっている。

 角界では、今場所前から白鵬の「年内引退」がウワサになっていた。衰えを露呈した白鵬はいよいよ四方八方敵だらけ。引退が加速するのは間違いない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  2. 2

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  3. 3

    マツコが股関節亜脱臼でレギュラー番組欠席…原因はやはりインドアでの“自堕落”な「動かない」生活か

  4. 4

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  5. 5

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  1. 6

    5億円豪邸も…岡田准一は“マスオさん状態”になる可能性

  2. 7

    小泉進次郎氏8.15“朝イチ靖国参拝”は完全裏目…保守すり寄りパフォーマンスへの落胆と今後の懸念

  3. 8

    渡邊渚“初グラビア写真集”で「ひしゃげたバスト」大胆披露…評論家も思わず凝視

  4. 9

    「石破おろし」攻防いよいよ本格化…19日に自民選管初会合→総裁選前倒し検討開始も、国民不在は変わらず

  5. 10

    大の里&豊昇龍は“金星の使者”…両横綱の体たらくで出費かさみ相撲協会は戦々恐々