著者のコラム一覧
田崎健太ノンフィクション作家

1968年、京都市生まれ。ノンフィクション作家。早大卒業後、小学館入社。「週刊ポスト」編集部などを経て、99年末に退社。著書に「W杯に群がる男たち―巨大サッカービジネスの闇 」(新潮文庫)、「偶然完全 勝新太郎伝」(講談社+α文庫)、「真説・長州力 1951-2018」(集英社文庫)、「電通とFIFA」(光文社新書)、「真説・佐山サトル」(集英社インターナショナル)、「ドラガイ」(カンゼン)、「全身芸人」(太田出版)など多数。

絶対的劣勢 ウルグアイは強国フランス相手に底力見せるか

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 W杯は、その時点でのサッカーの「国力」が問われる場所でもある。

 この大会を勝ち抜くには、ピッチの中の選手の能力がもちろん第一である。加えて、肉体的、精神的に選手をサポートする体制があるかどうか――。

 例えば、主力選手がケガをしたとする。まずは最先端の医療技術が必要になる。そして速やかに復帰させるノウハウがあるのか。その国のスポーツ医学の力量があらわになるだろう。多少力が落ちるにしても、代わりの選手を補充できるのか。精神的なケアを施すスタッフは揃っているか。

 さらに、こうしたサポート体制を組むには、資金が必要となる。その国にスポンサーとなる企業があるかどうか。資金的なマネジメントは確立されているのか。

 選手の能力、経験値、国内リーグのレベル、育成体制、医療体制、メンタルケア、資金力といった指標の全てで高い数値を刻むことの出来る国が優勝までたどり着けるのだ。

 前回、ブラジル大会でのドイツ代表はその典型だった。それまで欧州のチームが中南米大陸で行われる大会で優勝することは至難の業だとされてきた。地元サポーターのプレッシャーの他、気温、湿度などが大きく異なるため、コンディションづくりが難しいからだ。特にブラジルは国土が広く、移動の疲労度も加わる。そんな中、ドイツはメルセデス・ベンツというスポンサーから多額の資金を引き出し、大会を勝ち抜くのに最善の場所を選び、宿舎、練習場を造った。そしてドイツが準決勝で地元ブラジル、決勝でアルゼンチンを破り、優勝したことは記憶に新しい。

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