著者のコラム一覧
安彦考真

1978年生まれ。神奈川県出身。43歳。身長175センチ、体重74キロ。2018年に練習生を経て「年俸ほぼ0円」でJ2水戸と40歳でプロ契約。19年にJ3のYS横浜に「年俸120円」で移籍。同年開幕戦に41歳1カ月9日で途中出場。ジーコのJ最年長初出場記録を更新した。20年限りで引退。「おっさんJリーガーが年俸120円でも最高に幸福なわけ」(小学館)が発売中。オンラインサロン「Team ABIKO」も開設した。

2010年W杯 南アフリカの地で違和感を拭い切れなかった

公開日: 更新日:

 安彦考真は2006年に元日本代表MFの北沢豪氏(日本サッカー協会理事)の個人マネジャーとなり、JICAの仕事でアフリカや東南アジアを巡ったり、サッカースクール発足に関与したり、多忙を極めた7年間だったが、あくまで自身は黒子に過ぎないことを痛感させられた出来事が……。

 ◇  ◇  ◇

 岡田武史監督(FC今治代表)率いる日本代表が、16強入りをつかんだ2010年南アフリカW杯。北沢氏がテレビ解説を務めた関係で現地に帯同した。

「ある有名アーティストが観戦に訪れ、『北沢さんに挨拶したいのでハーフタイムにVIPルームまで来ていただけないか』と事務所の社長から打診を受けました。でも、解説業務はなかなか多忙で約束できない。そこで『僕らが先に伺って一緒に見ることもできますよ』と声をかけたら、『いいです』と一蹴されました(苦笑い)。あくまでお目当ては北沢さん。それは当たり前だし、分かっていたはずなのに『俺って何してるんだろう』と思ってしまいましたね」

 サッカースクール「FOOT」の立ち上げも少年国際サッカー大会の運営も手掛けたが、誰も「安彦の仕事」とは見てくれない。通訳時代と同じように「自分が桧舞台に立って輝きたい」と渇望するばかり。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑