米ソルトレイクシティーが辞退? 2030年冬季五輪招致「札幌」に“不穏な追い風”

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「でも、まだ30年(大会)でお呼びがかかるかもしれない」

 ライオンズ会長のこの発言がすべてを物語っている。今は「開催を勝ち取る」のではなく、「IOCから頼まれて引き受ける」という構図が定着。札幌はプロモーション委員会などで招致熱を高めようと必死だが、開催経費をめぐって市民や国民の賛同が得られない状況が依然として続いている。

 それはバンクーバーも同様で、国内の物価上昇や前回の五輪で税金の使い道をめぐって市民からの反対の声が出ているという。

 今月21日に公表された東京五輪の最終大会経費は1兆4238億円。招致決定前の12年に示された経費7340億円の約2倍だ。いかに、招致前の試算がアテにならないか。それは世界共通認識かもしれない。

 このまま札幌が開催を押し付けられることになれば、世界から憐憫のまなざしを送られることになりそうだ。

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