元川悦子
著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

9日に敵地ドイツ戦 カタールW杯に続いて新生森保ジャパンの“下剋上”に期待したい

公開日: 更新日:

「ドイツの方が完全に格上」はかなり薄まっている

 注目の大一番は5日後。まだ少し時間があるため、現地・ヴォルフスブルクでの盛り上がりは今ひとつという印象だ。

 約13万の人口規模を誇るドイツ北部の中規模都市は、自動車メーカーのフォルクスワーゲン勤務者が5万人以上を占める企業城下町。愛知県豊田市に似た環境なのだ。となれば、週頭の月曜日は大半の人が仕事モード。週末のドイツ代表戦のことまで考える余裕がないのかもしれない。

 それでも、筆者の滞在先アパートのオーナーであるクレメンス氏は「カタールW杯でドイツが日本に敗れた事実はもちろん認識している。あの時はショックだった。次は絶対に負けられないね」と語気を強めていた。

 日本サッカーに対しても多少の知識があるようで「マガト監督が率いた08/09シーズンにリーグ制覇した時にハセベ(長谷部誠=フランクフルト)がいたよね」とも話していた。

■ボーフム浅野拓磨のゴールも「キッカー」誌では大きな扱い

 彼の中では「ドイツの方が完全に格上」という概念は、かなり薄まっている様子。今週の「キッカー紙」でも、アウクスブルク相手に2ゴールを奪った浅野拓磨(ボーフム)、ナポリ相手に決勝弾を決めた鎌田大地(ラツィオ)の記事が写真付きで大々的に掲載されていて、日本人選手への関心は高いようだ。

 それだけリスペクトを示してくれるドイツ人の前で、森保ジャパンには「強い日本」を改めて示してほしいもの。チケットが完売していないという報道もあるが、9日になればドイツ各所から熱心がファンが集結するはず。完全アウェーの中での「下剋上」を大いに期待したい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    阿部巨人が仕掛ける緊急トレード…有力候補はくすぶる「元本塁打王」「元最優秀中継ぎ投手」ら

    阿部巨人が仕掛ける緊急トレード…有力候補はくすぶる「元本塁打王」「元最優秀中継ぎ投手」ら

  2. 2
    86歳日枝久氏が居座り続けるフジテレビの未来…視聴率は低迷し営業利益は約30%減

    86歳日枝久氏が居座り続けるフジテレビの未来…視聴率は低迷し営業利益は約30%減

  3. 3
    立ち食いそば店の60代“深夜ワンオペ”は命がけ…敬遠されるのも無理はない

    立ち食いそば店の60代“深夜ワンオペ”は命がけ…敬遠されるのも無理はない

  4. 4
    後輩の挑発をスルーした松本人志、粗品のケンカを買って自爆した宮迫博之…露呈した“芸人の格”の違い

    後輩の挑発をスルーした松本人志、粗品のケンカを買って自爆した宮迫博之…露呈した“芸人の格”の違い

  5. 5
    維新ダサすぎ!都知事候補擁立を断念…女帝に陳腐な取引打診も“ガン無視”される

    維新ダサすぎ!都知事候補擁立を断念…女帝に陳腐な取引打診も“ガン無視”される

  1. 6
    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 7
    ロッテ佐々木朗希「省エネ投球」の謎解き…フルパワーのシーズンフル稼働は到底無理

    ロッテ佐々木朗希「省エネ投球」の謎解き…フルパワーのシーズンフル稼働は到底無理

  3. 8
    協会はテレビ各社にケンカを売るように「放映権をよこせ」と迫り過去最高益「5億円超」を叩き出した

    協会はテレビ各社にケンカを売るように「放映権をよこせ」と迫り過去最高益「5億円超」を叩き出した

  4. 9
    「燕は戻ってこない」桐野夏生著

    「燕は戻ってこない」桐野夏生著

  5. 10
    なぜ大谷の評価は「いまひとつ」なのか…現地メディアの根底に「安打じゃ満足できない」米国人気質

    なぜ大谷の評価は「いまひとつ」なのか…現地メディアの根底に「安打じゃ満足できない」米国人気質