大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

公開日: 更新日:

選手会は自分で自分のクビを絞めかねない

 ひとつは開催時期の問題だ。7月下旬から8月上旬の五輪期間は公式戦の最中であるうえ、9月から10月にかけてNFL、NHL、NBAが開幕するだけに、シーズンの中断と延長によって野球の注目度が低下する。もうひとつは選手のケガの問題。選手が大会期間中に故障すれば各球団に大きな影響を与えるうえ、補償の問題も生じる。そして3つ目は「WBCの価値を相対的に低下させること」だ。

「大リーグの選手が出場できるのはWBCのみという事実は、大会の魅力のひとつでもあり、放映権料を決める上でも重要な役割を果たす」「こうした特長を持つWBCの魅力を弱めかねない五輪への大リーグ選手の派遣は、機構にとって同意しがたい」というのだ。

 WBCは「MLBが金儲けのためにつくった大会」といわれる。大会を主催する「WBCI」は、MLBと大リーグ選手会が共同で立ち上げた組織だ。チケット代、スポンサー契約料、放映権料、グッズの肖像権などの収入から分配金が出場国に支給されるものの、6~7割はMLBと大リーグ選手会に入るという。

 つまりバリバリのメジャーリーガーの五輪派遣は、結果としてWBCの価値自体をおとしめるのだから、WBCに大きな恩恵を受けている大リーグ選手会は自分で自分のクビを絞めることになりかねない。背に腹は代えられないのではないか。

  ◇  ◇  ◇

 大谷の二刀流が見られるのは来季で最後かもしれない。圧巻パフォーマンスの代償は計り知れず、球団による「強制終了」の可能性が現実味を帯びている。いったいどういうことか。大谷の体に何が起きているのか。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅宮アンナ「10日婚」短期間で"また"深い関係に…「だから騙される」父・辰夫さんが語っていた恋愛癖

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 3

    砂川リチャード抱える巨人のジレンマ…“どうしても”の出血トレードが首絞める

  4. 4

    日テレ退職の豊田順子アナが定年&再雇用をスルーした事情…ベテラン局アナ「セカンドキャリア」の明と暗

  5. 5

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  1. 6

    中学受験で慶応普通部に合格した「マドラス」御曹司・岩田剛典がパフォーマーの道に進むまで

  2. 7

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  3. 8

    阿部巨人“貧打の元凶”坂本勇人の起用に執着しているウラ事情…11日は見せ場なしの4タコ、打率.153

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  5. 10

    フジ・メディアHD株主総会間近…328億円赤字でも「まだマシ」と思える系列ローカル局の“干上がり”ぶり