大谷翔平がテレビから消える? Netflixの「WBC放送権独占」は序章に過ぎず
真の狙いはMLB公式戦
「米国内では、ネトフリによるWBCの放送権獲得はあくまで序章、真の狙いはMLB公式戦の放送権だとみる向きがあります」
と言うのは、米特派員のひとりだ。
「ネトフリはWBCに加え、日本国内におけるMLB公式戦の放送権獲得に向け、1000億円以上といわれる破格の条件を提示したとの話が聞こえてきます。MLB公式戦の放送権料は、NHKだけで年平均125億円を支払っているといわれる。21年の東京五輪で日本のNHKと民放キー局5局がIOCに払った放送権料は19年の平昌冬季五輪と合わせて660億円ですから、破格も破格。WBCと同様、日本国内における大谷人気を当て込んでいるのは明らかです」
仮にネトフリが日本国内におけるMLB公式戦の独占放送権を獲得すれば、日本のテレビ局はWBCと同様に、MLBの試合も放送できなくなる可能性が高い。
「今年の日本国内におけるMLB中継は、NHKがドジャース戦を中心に、地上波、BSで年間160試合以上を放送。CS局の『ジェイ・スポーツ』、国内動画配信サービスの『アベマ』も中継を行っているが、すべて撤退を余儀なくされる。日々のニュースや特集番組はともかく、特にNHKを見る機会が多い高齢者層は、テレビがあってNHKと受信契約をしていれば、リモコンひとつで大谷のプレーを見ることができたが、今後はそうはいかなくなるでしょう」(前出の特派員)
テレビからリアルタイムの大谷翔平が消える──。それも時代の流れと言うのは簡単だが、波紋の大きさは今回のWBCの比ではないだろう。
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波紋を広げるネトフリによる放映権独占だが、日本のテレビ局は交渉機会すらなく排除されたという。いったいなぜこのような事態になったのか。その「裏側」とは。
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