「熱狂する『神の国』アメリカ」松本佐保著

公開日: 更新日:

 アメリカ人はヨーロッパ人よりも格段に信仰心が篤く、建国以来、キリスト教が政治の場で大きな役割を果たし、宗教ロビーや宗教票は大統領選挙にも影響を及ぼしてきた。本書は、歴代大統領とキリスト教票との関係を分析した政治テキスト。

 アメリカではカトリックがプロテスタントに差別され、両者に長い間対立があった。これまでカトリックの大統領はケネディただ一人。ケネディ大統領誕生の道筋を開き、カトリックへの差別改善のきっかけとなったルーズベルト大統領によるニューディール政策などを解説しながら、歴代大統領の政治外交に信仰がどう反映されてきたのかを概観。現在進行中の大統領選を違う視点から見るための格好の参考書。(文藝春秋 800円+税)


【連載】新書あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ