「消えるB型」山上一著
血液型がB型の著者は、物事が発生・成長・維持・調整と展開する中で、B型は新たな地平を開く人と考え、B型の有名人に興味を持った。そのひとりが2018年の大河ドラマの主役「西郷どん」。22歳のとき、「農政に関する建白書」を書くが、これはアイデアが豊富というB型の長所によるもの。
だが、自分を引き立ててくれた藩主の島津斉彬が急死して藩の方針が変わったのに、自分の判断で藩に頼って失敗したのは「束縛を嫌うマイペース」というB型の短所が出たのだろう。征韓論から西南戦争の頃は、「発生」的要素の役割を終えたB型を、「成長」的要素のO型の大久保利通らが追い出す過程だったのでは?
B型の著者によるB型人間学エッセー。 (文芸社 1100円+税)