「ずるい検索」江尻俊章著

公開日: 更新日:

「ずるい検索」江尻俊章著

 ひと昔前まで、調べ物をしようというときはわざわざ図書館に足を運んだものだが、今ではあらゆることがネットで検索でき、あっという間に大量の情報が集まるようになった。一方で、誰でも簡単にアクセスできるということは、誰もが知ることのできる情報ということ。とくにビジネスの場で成果を出したいなら、人とは違う情報が必要で、ネットの機能を熟知して使いこなす必要がある。そこで役立つのが、さまざまな情報収集の手法やツールを紹介している本書。ウェブ解析コンサルタントの著者が、知っているようで知らなかった検索のワザを解説している。

 最近とくに役立っているのが、学術論文専門の検索エンジンだ。企画を立てるにも取材原稿を書くにも、専門家の書いた信頼できる情報が不可欠。論文を引用することで発信の信憑性も増すが、なかなか探し当てることができず苦労してきた。本書ではさまざまな分野の論文専門検索エンジンを紹介し、すぐにアクセスできるようQRコードも付いている。さっそく、複数のプラットフォームから学術論文を検索できる「Google Scholar」にアクセス。日本語と英語で検索できるのが便利で、あっという間にお目当ての論文を見つけることができた。

 また、プレゼン資料に写真やイラストを使いたいとき、著作権フリーの素材を探すのに苦労してきたが、本書では無料で使える写真やイラストなどを検索できるサイトを多数紹介。モダンなデザイン、手書き風、フード写真に特化したサイトなど、これほどあったとは知らなかった。

 ほかにも、お馴染みのGoogleマップに顧客情報を登録してカスタマイズする利用方法など、さまざまな使いこなし術も紹介。仕事の効率が高まりそうだ。 〈浩〉

(クロスメディア・パブリッシング 1958円)

【連載】毎日を面白くする やってみよう本

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁