「あまカラ食い道楽」谷崎潤一郎ほか著

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「あまカラ食い道楽」谷崎潤一郎ほか著

 日本語訳で西洋文学を味わうように、もって生まれた味覚では西洋の西洋料理を味わい切れず、日本の西洋料理のほうが舌に合っているような気がする。

 私は胃腸が弱いので消化のいいものを選ぶ傾向がある。10代の終わりに上京して、最もうまいと思ったのは天丼と餅菓子だった。とにかくこんなにうまいものはないと思ったことを覚えている。読売新聞社に出勤するようになってからよくビフテキを食べたが、そのうまさは古今に類なしだった。(正宗白鳥「胃弱者のたべもの観」)

 ほかに宇野浩二が東京と大阪の玉子焼きの味について論じた「玉子焼の話」など、食いしん坊が書いたうまいものエッセー31編。

(河出書房新社 1760円)

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