患者負担が大幅減 手術を受けるなら「ERAS」病院

公開日: 更新日:

手術」と聞くと、ほとんどの人が不安になるものだ。がんや心臓などの大きな手術になるとなおさらで、長期間入院するつらい闘病生活をイメージする人も多いだろう。しかし、病院の選び方で手術の不安や苦痛は激減する。

 欧米で実績がある「ERAS(イーラス)」と呼ばれる術後回復能力強化プログラムが注目されている。入院→手術→退院の間に行われる医療行為を科学的根拠に基づいて見直し、それまで慣例や経験則で行われていた無駄な医療行為や、患者に負担がかかっている処置を排除したものだ。

 必要最小限の医療行為を受けるだけで済むため、患者の負担が大幅に減り、病気によっては入院日数が短縮できるケースもある。

 ERASを導入している神奈川県立がんセンターで麻酔科医(非常勤)を務める神奈川県立保健福祉大の谷口英喜教授(栄養学科)に、詳しく解説してもらった。

「同じ手術を受けたとしても、ある病院では1週間で退院できるのに、ある病院では退院まで1カ月かかるケースがあります。科学的根拠がない無駄な医療行為を慣例で行っている病院の場合、必要のない絶食や投薬によって、しばらく寝たきりで安静にしていなければならず、患者の回復力も遅れてしまうのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言