リスクが68%低下 「虫歯」がある人はがんになりづらい

公開日: 更新日:

ヘルパーT細胞が抑制する

 虫歯というと、不潔、不健康といったネガティブなイメージを持つ人がほとんどだろう。涙が出るほど激しい痛みに襲われ、七転八倒した経験がある人もいるはずだ。だが、そんな虫歯が命に関わる重大病の予防に役立っているという。

 虫歯が多い人はがんになりづらい──。思わず目を疑ってしまうような報告がある。米国で最も権威のある「米国医師会雑誌」に掲載された論文によると、虫歯の本数が多い人は、少ない人に比べて口腔や咽喉のがんになるリスクが68%も低かったという。

 この論文の著者は、別に「歯槽膿漏(のうろう)などの歯周病はがんのリスクを高める」というデータも発表している。一体、どういうことなのか。「健康で100歳を迎えるには医療常識を信じるな!」(KADOKAWA)の著者で、「六号通り診療所」(渋谷区)院長の石原藤樹氏はこう説明する。

「虫歯と歯槽膿漏はどちらも口腔内の細菌感染症なので、同じ病気だと考えている人が多いのですが、実は異なる性質を持っています。虫歯はミュータンス菌などのグラム陽性通性嫌気性連鎖球菌による感染症です。この細菌が歯にくっついて歯垢しこう)をつくり、その中で増殖して砂糖などの炭水化物を分解して乳酸を出し、歯のエナメル質を溶かします。一方、歯槽膿漏は歯の土台の部分にグラム陰性嫌気性菌という別の細菌が増殖することで起こります。原因となる細菌の種類が違うのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった