手術で“あり得ない位置”に…「乳房再建」にトラブル急増中

公開日: 更新日:

「形成外科医でも、乳房再建は専門外がほとんど。専門外の医師が安易に取り組めるほど、乳房再建は簡単ではない」

 乳がん全摘後の乳房は、乳がんの場所や進行具合、乳房の脂肪の付き具合や形、乳腺外科医の手法など、さまざまな要因が絡み、患者によってすべて違う。

■「適当なのを…」とメーカーに頼む医師

 さらに乳房再建には、「患者がどういう乳房を望んでいるか」が関係する。ブラジャーを着けた時に美しく見せたいか、水泳が趣味で水着を着た時に自然な形に見せたいかによっても、目標とする「仕上がり」が異なってくる。

「それらすべてを検討し、大きさや形が違う42種類のエキスパンダーから適したものを選び、人工物での再建なら大きさ、形、軟らかさが違う212種類から1つを選ぶ。技術、経験、熱意のどれが欠けてもできません」

 しかし現状は、未経験の形成外科医が、2時間の講義を受けただけで乳房再建手術を行う。講義では岩平院長など乳房再建手術の専門家5人が一人20分間話すが、「これだけでは到底不十分」と指摘する。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  2. 2

    一発退場のAぇ!group福本大晴コンプラ違反に「複数人関与」疑惑報道…旧ジャニ“インテリ”枠に敬遠の風向き

  3. 3

    だから今年の日本女子オープンはつまらない…“簡単コース”で予選カットラインは史上最少「-1」

  4. 4

    崖っぷち渋野日向子に「日本人キャディーと縁を切れ」の声…外国人起用にこれだけのメリット

  5. 5

    囁かれていた「Aぇ!group」は「ヤベぇ!group」の悪評判…草間リチャード敬太が公然わいせつ容疑で逮捕の衝撃

  1. 6

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  2. 7

    阪神・才木浩人はドジャース入りで大谷と共闘の現実味…「佐々木朗希より上」の評価まで

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希もようやく危機感…ロッテ時代の逃げ癖、図々しさは通用しないと身に染みた?

  5. 10

    男子の試合はガラガラ…今年のANAオープンのギャラリー数を知って愕然としました