「老衰死」は数年前に予測できる?

公開日: 更新日:

 高齢者介護とは、ある意味「食べさせる戦い」だ。

「噛めない」「のみ込めない」高齢者を相手にあらゆる努力を惜しまず、チャレンジし、食べていただく。しかし、食べさせてもそれが身にならなければ、介護される本人にとっては苦しみでしかない。

 これまでに話を聞いた2人の医師によれば、老衰死する人は1週間~10日ほど前から水分や食事を一切取らなくなる。それは「食べたくても食べられない」のではなく、「食べたくない」「必要がない」から食べないのだという。

 しかし、老衰死する人の「食べたり、飲んだりする必要がない」時期はもっと前から始まっているのではないか? そんな疑問に答えてくれるのが、東京有明医療大学看護学部看護学科の川上嘉明准教授が作成した研究データ(図)だ。

 国内4カ所の介護保険施設で死亡した入居者131人を対象に、1日の食事量をカロリーベースに換算した数字、1日の水分量、BMI(体格指数)の変化を5年前までさかのぼってデータ分析したもので、対象者は全員が口から食べ、人工的な水分・栄養補給は施されないまま死に至っている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃