2020年実用化へ最終段階 「線虫」が尿からがんを見つける

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 線虫によるがん検出の「感度」、がんでない人をがんでないと判定できる「特異度」は共に90%前後。ステージ0期、Ⅰ期でも反応するという。

「いまは手作業でやっていた部分を機械に置き換えるシステムの最終モデルをつくっているところです。実用化は、2020年1月からのサービス開始を目指しています。全国に解析センターを配置して、そこに医療機関から検体を送ってもらう。最初のうちは、共同研究をしている医療機関が窓口になるでしょう」

 線虫がん検査は、再発・転移の診断、治療効果判定への応用も検討されている。また、次の目標は「ゲノム編集によってがん種を識別できるオリジナルの線虫を開発すること」だという。

▽2010年九州大学理学部生物学科卒後、同大システム生命科学府博士課程修了・博士(理学)取得。ミツカンホールディングスを経て、HIROTSUバイオサイエンス入社。17年現職、18年から研究開発本部・副本部長を兼務。〈所属学会〉日本分子生物学会など。

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