乗り物には一切乗れず…比企理恵さんがパニック障害を語る

公開日: 更新日:

「そんなはずはない」と思っても、舞台は待ってくれません。そのうちに気持ちがどんどん暗くなり始め、自分でも不安になったので、スタッフに「私おかしい。あと2カ月も舞台、もたないかもしれない」と相談しました。すると「心療内科」を勧められたのです。

 そこで「パニック障害」という病名は分かりました。でも、なんであれ、まだ2カ月は舞台を休めない。それを医師に告げると、今では考えられませんが、睡眠導入剤や精神安定剤など、4種類ほどの薬を両手に提げるほど大量に出してくれたのです。

「これで助かるかも」と希望を持ちました。ところが、そこから症状がさらに悪化したんです。動悸は治まらない上に、閉所恐怖症になり、乗り物に一切乗れなくなりました。エレベーターでもタクシーでも、「扉が閉まったら、一生開かないんじゃないか」と思っちゃうんです。

 だから、地方から新幹線で帰ってくるときは大変でした。乗る前は「大丈夫、3時間後には必ず東京に着く」と自分に懇々と言い聞かせ、いざ扉が閉まった後は、死ぬほど苦しい心臓のバクバクと闘いました。時間が経つと少しは治まるのですが、途中の駅で扉が開くたびに「ほら、また開いたでしょ。大丈夫」と自分を励ましながら乗り切りました。一番ひどいときは山手線にさえ乗れませんでした。あんなに頻繁に扉が開くのにね(笑い)。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 8

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    沢口靖子も菅田将暉も大コケ不可避?フジテレビ秋ドラマ総崩れで局内戦々恐々…シニア狙いが外れた根深い事情