著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

キャスター小倉智昭さん全摘へ がんでも膀胱は温存できる

公開日: 更新日:

 かなりの覚悟だったでしょう。キャスターの小倉智昭さん(71)が自ら司会を務める情報番組のエンディングで「私ごとで申し訳ないのですが」と神妙な面持ちで膀胱がんで膀胱を全摘することを語りました。

 膀胱を取り除くと、尿をためるところがなくなるので、お腹に穴をあけて尿をためるビニールの袋を設けるのが一般的です。人前で仕事をされる方ですから、決断されるまでは迷いもあったことでしょう。

 しかし、2016年5月に公表した膀胱がんは内視鏡手術を受けたものの完治しておらず、この夏に激しい痛みとともに出血し、止血手術を受けたほか、10月には20日間にわたる膀胱炎を併発。そういうことが重なり、かねて医師から「全摘しなければ完治しない」といわれていたこともあり、手術に踏み切ったと報道されています。

 小倉さんの病状は、4年前に同じ膀胱がんで亡くなった俳優の菅原文太さん(享年81)に近いかもしれません。文太さんは、膀胱の粘膜から筋層に及ぶ進行した浸潤がんで、大きさは3センチ。別の病院で内視鏡で切除したものの、再発リスクが高く、全摘を勧められたそうです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  2. 2

    佐々木朗希“大幅減速”球速160キロに届かない謎解き…米スカウトはある「変化」を指摘

  3. 3

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  4. 4

    ヤクルト村上宗隆 復帰初戦で故障再発は“人災”か…「あれ」が誘発させた可能性

  5. 5

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  1. 6

    フジの朝ワイド「サン!シャイン」8時14分開始の奇策も…テレ朝「モーニングショー」に一蹴され大惨敗

  2. 7

    「皐月賞」あなたはもう当たっている! みんな大好き“サイン馬券”をマジメに大考察

  3. 8

    セレブママの心をくすぐる幼稚舎の“おしゃれパワー” 早実初等部とアクセスや環境は大差ナシ

  4. 9

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  5. 10

    下半身醜聞・小林夢果の「剛毛すぎる強心臓」…渦中にいながら師匠譲りの強メンタルで上位浮上