脳のストレスを減らす 玄米の成分「γ-オリザノール」とは

公開日: 更新日:

 現在では、発売中止になっているものもあり、薬で依存症を改善することは極めて難しい。

■「白米7対玄米3」でも効果的

 そこで、益崎教授が注目したのが「γ―オリザノール」だ。この成分を糖尿病マウスに与えたところ、脳のストレスを解消し、肥満や糖尿病の予防につながることが分かった。

 この研究成果は2017年に国際科学誌「Nature」にも掲載されている。

「米の中でも玄米、米ぬか成分に脳のストレスを解除する効果がみられました。マウスを使った実験で、『ラード』と『ヘルシー食』の双方に『γ―オリザノール』の成分を含ませてどちらを選ぶか観察すると、ヘルシー食を選ぶ割合が増えました。実験前は、ほぼ100%、ラードを選んでいたのにです。動物性脂肪過多の好みを変える働きがあります」(益崎裕章教授)

 一方で、野菜や魚に対する好みは変わらない。バランスよく食べられるようになる。食事量を変えずに、動物性脂肪の過剰摂取をやめられるのが玄米、発芽玄米、ロウカット玄米などだ。ぬか漬けにもγ―オリザノールは含まれている。

「白米とのミックスで十分。白米7対玄米3の割合でも効果は認められます。無理なく始められます」(益崎裕章教授)

 ファストフードがやめられない人は試す価値ありだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾