専門家が解説「運動で痩せること」の難しさと正しい考え方

公開日: 更新日:

「理由は体重の恒常性にあります。人は運動で消費したエネルギーを補うため、普段よりたくさん食べて、運動以外の時間帯の活動量を意思と無関係に抑制するからです」

 運動後に急に眠くなったり、体が冷えたりするのはそのためだ。

「一般的に、1日の総エネルギー消費量の約50~80%を基礎代謝が占め、食事誘導性熱代謝が約10%、残りの10~40%が生活活動代謝になるといわれています。一般人の運動によるエネルギー消費量は驚くほど少なく、それ自体で痩せることは難しいのです」

 例えば、日本人男性の1日当たりの総エネルギー消費量(年齢50~69歳で身体活動レベルが3段階中2段階の場合)は約2450キロカロリー。一方、時速3キロ程度の速度で45分間歩いた場合の消費エネルギーは104キロカロリー。1日の総エネルギー消費量の4%にすぎない。

「にもかかわらず、起きている時間のうち、準備を含め1時間近くを費やすことは効率的な痩せる手段とはいえません」


■筋肉増強で基礎代謝アップは現実的ではない?

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発