手足のしびれや吐き気が続く…診断が難しい難病の薬が発売

公開日: 更新日:

「30数年前、大学でこの病気に遭遇した時は、こういう薬がでることは考えられなかった」

 こう話すのは、長崎国際大学薬学部アミロイドーシス病態解析学分野教授で、熊本大学名誉教授の安東由喜雄医師。今月9日、トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーの新たな治療薬が発売されたのを受けてのコメントだ。

 多くの人が、「トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー」という病名について初めて耳にするのではないか? 病名の中にある「アミロイド」とは、特定の構造を持つ水に溶けにくいタンパク質のこと。この病気は、全身の組織や臓器にアミロイドが蓄積して様々な症状が現れる。

 原因は常染色体に存在する、ある遺伝子の変異が原因で、両親のどちらかに遺伝子変異があれば、50%の確率で受け継がれ、発症する可能性がある。ポルトガル、スウェーデン、日本(特に熊本県、長野県、石川県)に患者が集積していることが知られるが、集積地ではない場所での発症例も報告されており、また、家族歴が明確でない患者もいるという。さらに、遺伝子変異が受け継がれても、必ず発症するとは限らない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・大山悠輔「5年20億円」超破格厚遇が招く不幸…これで活躍できなきゃ孤立無援の崖っぷち

  2. 2

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  3. 3

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  4. 4

    W杯最終予選で「一強」状態 森保ジャパン1月アジア杯ベスト8敗退からナニが変わったのか?

  5. 5

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  1. 6

    指が変形する「へバーデン結節」は最新治療で進行を食い止める

  2. 7

    ジョン・レノン(5)ジョンを意識した出で立ちで沢田研二を取材すると「どっちが芸能人?」と会員限定記事

  3. 8

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 9

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  5. 10

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も