著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

【ペニスが曲がる病気】2~9%で発生 直角に曲がる人も

公開日: 更新日:

 また、これらの海綿体は「白膜」という丈夫な線維組織の膜に包まれています。正常な勃起は海綿体の膨張に合わせて白膜も伸び、風船のようにパンパンに膨れます。ペロニー病の場合、白膜の一部に良性のシコリ(硬結)ができるのです。そのため白膜の伸展が均等でなくなり、一部が突っ張ってしまうので、シコリができている方向にペニスが曲がってしまうのです。ひどいと90度以上も曲がる場合もあります。

 白膜にシコリができる原因は分かっていませんが、糖尿病や男性ホルモンの低下がある人に多い傾向があります。また、手のひらの腱膜組織にシコリができて指が曲がる「デュプイトラン拘縮」の患者さんの約7~10%にペロニー病の併発が見られるとされています。勃起するとペニスが曲がって痛いと感じたら、診療科は泌尿器科になります。受診時は勃起していないでしょうから、携帯電話やスマホのカメラで勃起時の状態が分かるように、上下や左右の方向から撮影して持参するといいでしょう。

 治療は、最初はビタミンEやケロイド薬の内服、ステロイドの局所注射など保存的治療が行われます。半年から1年くらいで痛みはなくなり、シコリの大きさやペニスの変形が固定してきます。その時点で、ペニスの変形がセックスの妨げになるようなら修正手術をするかどうか検討することになります。

【連載】専門医が教える パンツの中の秘密

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃