著者のコラム一覧
牧田善二糖尿病専門医・AGE牧田クリニック院長

AGE牧田クリニック院長、医学博士、糖尿病専門医。1979年、北海道大学医学部卒業。ニューヨークのロックフェラー大学医生化学講座などで糖尿病の合併症の原因とされるAGEを研究。96年から北海道大学医学部講師、2000年から久留米大学医学部教授。03年から糖尿病をはじめとした生活習慣病および肥満治療のための「AGE牧田クリニック」を東京・銀座で開院、延べ20万人以上の患者を診ている。著書に「医者が教える食事術 最強の教科書」(ダイヤモンド社)ほか、多数。

あふれる健康情報…真実を読み取る力を持たないとバカをみる

公開日: 更新日:

 例えば2018年の「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」という医学雑誌で点数は70・67点、「ネイチャー」43・07点、「サイエンス」41・03点でした。一方、2015年の日本糖尿病学会の英文学術誌は2点以下でした。仮に、糖質制限は是か非か、について欧米の一流の学術誌と日本糖尿病学会の主張が対立したとすれば、どちらを信頼すべきかは一目瞭然でしょう。

 食品会社の本音と建前を意識しておくことも健康には大切です。命につながる食品を扱う会社とはいえ、その目的はたくさん売って儲けることです。もちろん、根底に食を通じて消費者に貢献するという意識はあると思います。しかし、企業である以上、利潤を追求することは当然ですし、それは悪いことではありません。ただ、消費者は食品会社の主張の中身を見分ける力が必要です。

 例えば保存料の使用について、食品会社は「消費者が腐ったものを口にして健康を害さないように使っている」というでしょう。しかし、それは単に「一度つくったものを長く売りたいから、保存料を入れて在庫管理している」とも考えられます。保存料が健康に良いのか、悪いのかは、消費者がその両面を考えたうえで判断しなくてはなりません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」