著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

健康の維持にはカルシウムをたくさん取ったほうがいい?

公開日: 更新日:

 脳卒中認知症、骨折はご高齢の方が要介護認定を受ける主要な原因です。健康的に長生きするためには、これらの疾患をできる限り予防することが大切です。

 カルシウムは、生体内で最も多いミネラル成分です。その99%は骨に存在することから、骨折の予防に重要な栄養素といえそうです。また、過去の研究報告によれば、カルシウムの摂取が多い人では脳卒中や認知症が少ないことが示されています。

 カルシウムの摂取量と、高齢者の日常生活動作の関連性を検討した研究論文が、日本疫学会誌の電子版に2020年2月8日付で掲載されました。日常生活動作とは、着替え、食事、排せつ、入浴、屋内での歩行など、日常生活を送るために必要な最低限の動作のことです。

 この研究では、日本に在住している65歳以上の高齢者264人(平均69・5歳、女性55・3%)が対象となっています。研究結果に影響を与えうる年齢、体格指数(BMI)、喫煙・飲酒状況などの因子について、統計的に補正を行いました。解析の結果、日常生活動作が障害されるリスクは、1日のカルシウムの摂取量が476ミリグラム未満の人と比較して、476~606ミリグラムで28%、607ミリグラム以上の人で56%、統計的にも有意に低下しました。

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