マスクは脳の温度を上げる…熱中症予防のカギは「鼻」にあり

公開日: 更新日:

 気温がぐんぐん上がる季節になり、各所で「熱中症」に対する注意が呼びかけられている。こまめな水分補給はもちろん重要だが、予防のカギは「鼻」にある。

 熱中症は、気温が上昇するのにまだ暑さに慣れていない人が多い5月ごろから増え始める。気温とともに体温が上がった際、われわれは汗をかいて体を冷やしたり、体表の血管を拡張させて放熱する。しかし、脱水症状を起こして体内の水分や塩分が不足したり、体温調節機能がうまく働かなくなると、体にどんどん熱がたまって脳をはじめとした臓器がダメージを受ける。これによって、めまい、吐き気、頭痛、けいれん、意識障害などさまざまな症状が表れるのが熱中症だ。
予防には水分補給が基本中の基本だが、加えて「鼻」を意識することが大切だという。

 東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身氏は言う。

「われわれの体温調節は、自律神経中枢によってコントロールされています。自律神経中枢はほかにも呼吸、心拍、血圧、摂食や飲水行動といった生命活動をつかさどる重要な部位です。熱中症は、深部体温(体内の臓器の温度)が上がって熱がたまることが大きな要因で起こります。深部体温には脳=自律神経中枢も含まれ、脳の温度が上がると体温がコントロールできなくなって熱中症を招いてしまうのです。脳はパソコンと同じようにただでさえ発熱量が多く、常に冷却が必要です。暑い時季は意識して脳を冷やすことが、熱中症の予防につながります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  2. 2

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  3. 3

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 4

    「べらぼう」大河歴代ワースト2位ほぼ確定も…蔦重演じ切った横浜流星には“その後”というジンクスあり

  5. 5

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  1. 6

    「台湾有事」発言から1カ月、中国軍機が空自機にレーダー照射…高市首相の“場当たり”に外交・防衛官僚が苦悶

  2. 7

    高市首相の台湾有事発言は意図的だった? 元経産官僚が1年以上前に指摘「恐ろしい予言」がSNSで話題

  3. 8

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  4. 9

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  5. 10

    高市政権の「極右化」止まらず…維新が参政党に急接近、さらなる右旋回の“ブースト役”に