潰瘍性大腸炎治療法が新型コロナにも有効 鹿児島大が論文

公開日: 更新日:

 安倍首相を2度目の政権ブン投げに追い込んだ潰瘍性大腸炎と、新型コロナウイルスに意外な接点が浮上した。鹿児島大の研究チームは31日、潰瘍性大腸炎などの患者を対象に保険適用されている治療法が、新型コロナ重症化予防にも有効とする論文を国際感染症学会の専門誌で発表したと明らかにした。

 鹿児島大大学院医歯学総合研究科の金蔵拓郎教授(皮膚科学)らによると、新型コロナ重症患者は活性化した白血球によって免疫反応を引き起こすタンパク質「炎症性サイトカイン」が過剰発生。肺に血栓が形成され重症化するという。論文では、潰瘍性大腸炎やクローン病などの治療で広く行われている「顆粒球・単球吸着除去療法(GMA)」により、炎症性サイトカインを生成する白血球を選択的に除去。新型コロナによる肺炎の重症化を防止すると指摘した。

 今年6月、スペインで新型コロナに感染した潰瘍性大腸炎患者にGMAを実施したところ、潰瘍性大腸炎と肺炎症状が緩和したとの症例が報告された。金蔵教授らは新型コロナに対するGMAの有効性が確認されたとして、実用化に向けた臨床試験の早期実施を目指す。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 8

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    沢口靖子も菅田将暉も大コケ不可避?フジテレビ秋ドラマ総崩れで局内戦々恐々…シニア狙いが外れた根深い事情