矢方美紀さん 25歳で乳がんに「世界の見え方が変わった」

公開日: 更新日:

■番組を通してたくさんの出会いが

 救われたのは、25歳で乳がんになった私を知って、「治療の日々を自撮りして発信しませんか?」と提案してくださったNHKのディレクターさんがとても親身になって考えてくれたこと。一緒に悩んでいろいろ調べてくれたのです。

 そのおかげで、世の中にはいろいろな活動をしている人がいることを知りました。

 たとえば「ふくりび」(全国福祉理美容師養成協会)さんは、介護・医療とファッション・美容をつなぐような社会貢献をしていて、私はそこで自分に合うウィッグに出合うことができました。

 20代の乳がん患者は乳がん患者全体の3%しかいないといわれていますけど、調べてみれば同い年でも乳がんの人は何人かいて、「自分のように困ったりつらい思いをしてほしくない」という思いから、自分が経験したことや工夫したことをネットで発信していたんです。

 最初は、自分ががんについて発信することに何の意味があるんだろう……と思っていましたが、番組を通してたくさんの出会いがあり、世界の見え方が変わりました。「私もセルフチェックをしました」「自分を大事にしようと思いました」「大切な人が周りにいると気付きました」といった反響をいただくと、発信する意味があったと思いますし、改めて発信できることの幸せを感じています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?