著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

女性にモテた坂本竜馬の梅毒説は本当か マラリアなど諸説あり

公開日: 更新日:

 しかし、兆民が竜馬を梅毒としている根拠が「額は梅毒の為め抜け上り居たり」というだけではお話になりません。以前にもお話しましたが、梅毒第二期になると脱毛症になることがあります。しかし、もともと毛が薄いといわれる竜馬ですが、写真を見る限りは梅毒を感じさせるものではありません。

 恐らくは藩費で留学していた中江にとって、有名人で羽振りの良い坂本龍馬はヒーローである一方で、脱藩した龍馬に対して複雑な気持ちがあったのではないでしょうか。それが「梅毒」という言葉になったのかもしれません。

 また、「顔中にあばたがあった」ということを梅毒の症状とする向きもありますが、それも根拠としては乏しいと考えます。中には、竜馬が暗殺された際、北辰一刀流免許皆伝の竜馬の反撃が遅れたのは梅毒により神経が冒されていたから、などという説もあるようですが、殺意を抱いた相手から急に襲われれば、反撃などできないのではないでしょうか。

 竜馬の持病については「マラリア」説もありますが、私にはわかりません。いずれにせよ、女性にモテる男性というものはいろいろと憶測されることだけはたしかなようです。子供がいなかった龍馬にその心配はありませんが、家族持ちの身なら邪推されるのはたまったものではありません。気をつけたいものです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状