著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

棺桶を担いで世界旅行した英国の有名政治家チャーチルの最後

公開日: 更新日:

 有名政治家にとって病気は“致命傷”です。ましてその病気が梅毒だったら、本人はもちろんその妻は秘密を守るためにどれほど心配し、必死になるでしょうか? 英国を代表する有名政治家であるランドルフ・チャーチルの妻ジェニーは、その心境を妹への手紙の中でこう表現しています。

「これまでのところ、大衆、社交界の人々でさえ、真実は知りません。この半年、私はすべてを犠牲にし、みじめな気持ちでいたのですが、事実が知られたら、つらいことでしょう。真実が知られれば、彼の名声や評価は計り知れず傷つくでしょう。私たちは誰もが嫌な思いをするにちがいありません」

 ランドルフ・チャーチルは19世紀後期の英国の政治家です。マールバラ公爵の三男として生まれ、25歳から庶民院議員となり活躍。父親がアイルランド総督を務めたことからアイルランド問題のエキスパートとなり、保守党内で頭角をあらわします。演説がうまく「討論のヒーロー」と呼ばれ人気があったようで一時はインド担当相や蔵相を務め、首相を目指していたと言います。かなり有力な政治家だったといえます。しかし病魔に勝てず46歳で亡くなります。英国では有名な政治家のひとりですが、日本では、第二次世界大戦を勝利に導いた英国首相ウィストン・チャーチルの父親と言った方がわかりやすいかもしれません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも