著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

在宅医療に不信感を抱く奥さまが心を開いてくれた理由は…

公開日: 更新日:

 患者さんやご家族の中には、自分の意見や主張、希望を積極的に伝えない人もいます。それ以前に、在宅医療に対して「本当に大丈夫?」と不信感を抱いている人もいます。理由はさまざまですが、よくあるのは、自分の家に見ず知らずの他人が訪れることへの拒否反応でしょう。

 だからこそ私たちは、根気よく対面し、十分なコミュニケーションに努めます。

 患者さんやご家族が望んでいるテーラーメードな医療はなんなのか? 会話の中から探っていくわけですが、これが在宅医療を進める上で、重要な工程だと考えています。

 最初は違和感のあった空気が、徐々に変わっていく。往診を続けるうちに私たちの考えが理解され、もろもろの作業が、患者さんとご家族、私たちとの共同作業へと変わっていく。在宅医療本来の姿へとなっていくのです。

 かつて、そんなコミュニケーションが困難だった患者さんがいました。その方は63歳の男性で、奥さまと2人暮らし。末期の胆管がんで、すでにリンパ節への転移もある状態でした。私たちの在宅医療を受ける前、病院から紹介された別のクリニックの療養を受けており、その時の体験からか奥さまが在宅医療の医師に対して不信感を抱いていました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か