「死ねない時代」における医療との向き合い方 3つの心構え

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 つまり、そう遠くない将来に「延命する治療法が存在しても、その質を含めて患者自身がどこかで治療を諦めざるを得ない時代、死を選択する時代が来る」ということだ。

■最新情報にアクセスする手段を持っておく

「私はそれに備えて中高年は3つの心構えが必要だと思います。1つ目は、日常的に最新の医療情報を得るよう努力をすることです。ネットには新しい情報と古い情報が混在しており、人によってはかなり古い医療情報しか持ち合わせていない人もいます。その状態でどの治療法を諦めるか、決断できません。最新の薬や手術だけでなく、食事運動について最新情報にアクセスできる手段を持つ必要があります」

 例えば、かかりつけの医師、歯科医師、薬剤師だけでなく栄養士や運動に詳しい人、眼鏡屋さんらと定期的に交流することが大切になる。

 2つ目は治療法について自身の意思をあらかじめ第三者に伝えておくことだ。

「医療技術が進むということは、延命技術も進むということです。先ほど述べたように黙っていれば延命が続く。それはどこかで残された家族を苦しめることになりかねません。自分はどこまでの治療を望む、望まないかを記したACP(アドバンス・ケア・プランニング)シートなどを準備しておくことも大切です」

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