著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

「漢方薬は安全」は大間違い 重大な副作用が起こるケースも

公開日: 更新日:

 当連載の最初の頃に、クスリの副作用についてお話しした際、「漢方薬にも副作用はある」とお伝えしました。漢方ではない他のクスリに比べると、漢方薬のほうが副作用のリスクが少ないことに間違いはありません。しかし、だからといって漢方薬が絶対に大丈夫ということはまったくなく、特に複数種類の漢方薬を服用している方はちょっと注意が必要です。

 100種類以上ある漢方薬の個々の副作用について紹介するのは現実的ではありませんので、代表的なものを紹介します。

 まずは、数ある漢方薬の7割くらいに含まれている生薬の「甘草(かんぞう)」です。その名称通り味が甘く(砂糖よりもずっと甘みは強いといわれています)、漢方薬の味を調える目的があるだけでなく、抗炎症作用や鎮痛作用、せき止め作用、胃腸を整える作用を目的として用いられています。

 甘草の主成分はグリチルリチンといい、それにはいくつか副作用があります。そのひとつである偽アルドステロン症は、主に血液中のカリウムを減らしてしまう副作用(低カリウム血症)です。カリウムは心臓の動きに重要な役割を持っていて、少なくなると不整脈の原因になります。

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