著者のコラム一覧
徳江謙太鍼灸師

日本医学柔整鍼灸専門学校専任教員。鍼灸師・柔道整復師・介護支援専門員。

すぐイライラしてしまう…東洋医学における対策はあるのか

公開日: 更新日:

 イライラを漢字で表すと「苛苛」と書きます。この「苛」という字は「いらだつ」といったほかに「きつい」とか「厳しい」といった意味があります。

 このイライラを感じると、自律神経が乱れることがあり、それが過剰になると自律神経失調症といった疾患につながりやすくなります。その結果、さまざまな症状として現れます。

 東洋医学の根本には、体の内臓の働きを5つに分類した五臓(肝・心・脾・肺・腎)、それに対応する情緒として五志(怒・喜・思・憂・恐)、万物を構成する5種類の元素である五行(木・火・土・金・水)があります。

 イライラに関わりがあるのが、五臓では「肝」、五行では「木」、そして五志では「怒」となります。

 「肝」は体のすみずみまでエネルギーを行き渡らせる役割がありますが、イライラしてしまうとその肝がダメージを受け、体のすみずみまでエネルギーを行き渡らせられなくなるのです。

 この肝のエネルギーは、木が上に伸びていくのと同じように、体の中でも上に上にと上がっていく特徴があります。

 上に上がると顔にエネルギーがたまります。顔が赤くなり、進行すると眉間にしわが寄り、頭痛が生じます。さらに行き場をなくしたエネルギーは、発散しようと頭のてっぺんから抜け出そうとする……。すると髪の毛が邪魔になり、髪の毛が抜けやすくなるのです。

 イライラが高じて抜け毛になるなんて、びっくりされている方もいるのではないでしょうか。

 そんな肝に対して効くツボをご紹介しましょう。

 足の親指と人さし指の骨をたどっていくとぶつかる場所「太衝」です。このツボを押すと肝が整えられ、リラックスしやすい状態になります。皆さんもぜひ、1日1回でもいいので指先などで押してみてください。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い