注目の前立腺がん新検査「phi」で何がわかる? 2021年から保険適用に

公開日: 更新日:

 phiは数値が高いほどがんの可能性が高くなる。phiが27.2未満ではがんの可能性は低くなるが、10%くらいはがんを見逃す可能性があると報告されている。

「一般的に、phiが27.2以上なら、MRIの結果も合わせて生検の要否を判断します。MRIで異常所見があれば、その部位を狙って組織を採取するターゲット生検、そしてランダムに組織を採取する系統生検を行います。また、MRIの異常所見がない場合は系統生検を行います」

 phiが低値の場合は、生検を行わずにPSAの数値をフォローする。

「前述の通り、phiはあくまでも補助診断ですので、カットオフ値以上であれば生検を必ず行うといった意味ではありません」

 不要な生検を回避するのに役立つ指標が増えた意味は大きい。

保険適用

 phiが健康保険適用となるのは、PSAがグレーゾーンの場合。前立腺がんの診断の確定または病気が進行して再生検が必要かどうかを決定するまでの間に、原則として1回を限度に測定できる。

 ただし、生検などで前立腺がんの確定診断がつかない場合は、3カ月に1回に限り、3回を限度として保険適用でphiを行える。

「いずれにしてもその必要性、適応はお近くの泌尿器科でよくご相談ください」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」