著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

高齢者に対する「エイジズム」がアメリカの医療で問題化

公開日: 更新日:

 アメリカの医療機関で、高齢者に対するエイジズム(年齢差別)が問題になっています。

 日本ではあまりなじみがない言葉かもしれませんが、エイジズムはレイシズム(人種差別)などと共に人権侵害のひとつです。

 例えば、高齢者の患者に対し大声で話しかける。高齢者は全員聴覚に問題があると思い込んでいるからです。

 また医師は患者ではなくその家族に話しかけ、患者を自由意志がある個人として扱わない。時にはまるで小さな子供のように扱う。症状を訴えると、それは年齢から来るものだと決めつける……。

 このようなエイジズムからくる偏見により、適切な治療が受けられないだけでなく、心を傷つけられる場合も少なくないと専門家は指摘します。

 その背景には、高齢者を個人ではなく、自分たちとは違う「1つの大きな集団」として見る傾向があります。当然あるべき個人差はそこでは無視されてしまいます。

 結果、若い個人と比較して能力や価値が低い、尊厳に値しないと見なされるなど、高齢者は非人間化されていきます。

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