著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【ホエイ】朝食前の摂取で筋肉増強と満腹感によるダイエット効果も

公開日: 更新日:

 スポーツ栄養だけでなく、健康維持やダイエット目的でも広く利用されているホエイ由来のタンパク質(ホエイプロテイン)。その歴史はとても古く、古代ギリシャやローマ時代に遡ります。乳製品が重要な栄養源とされていた乳清(ホエイ)がチーズ製造の副産物として生成されており、さらに健康や体力回復のために利用されていたという記録があります。

 その後、19~20世紀初頭の産業革命期には主に廃棄物とみなされていたホエイですが、20世紀中期、栄養学の進展によりその高品質なタンパク質源としての価値が再評価されたのです。1970~1980年代にかけてフィットネスやボディビルディングの人気と共にスポーツ栄養として注目され始め、1990~2000年代には製品の多様化と品質向上が進み、濾過技術の進化によって高品質のホエイプロテインが市場に出回っています。

 そんなホエイには必須アミノ酸が豊富に含まれます。中でも、筋肉合成に重要なバリン、ロイシン、イソロイシンと呼ばれる分岐鎖アミノ酸(BCAA)が多いことが知られています。筋肉中のタンパク質を構成しているアミノ酸の中でも、BCAAの占める割合は約35%と言われるので、パフォーマンスの向上や、筋力トレーニングをするには、BCAAが大切な栄養素のひとつとなるわけです。また、他のプロテインと比較して吸収速度が非常に速く、筋肉の修復や合成を素早く促進する特徴もあるのです。摂取後に運動を行うことで、脂肪燃焼や体脂肪の減少を促進することが期待されます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束