少子化対策の切り札に? 世界初!AI予測モデルによる精液なしの男性不妊スクリーニング検査

公開日: 更新日:

 論文発表後、英国の大手新聞「ガーディアン」など世界中の180を超えるメディアで論文引用されており、学術論文の社会的影響度の指標であるオルトメトリクスは8月3日時点で1000を超えている。

「まだまだ診断精度は満足いくものではありませんが、AIに学習させる臨床データを増やせば診断精度は向上するでしょう。ただし、このAI予測モデルは、精液検査に代わるものではなく、その前段階で行う1次スクリーニング的な位置づけです。ですから、実用化すれば不妊治療専門施設以外でも手軽に受けられるようになり、精液検査のハードルを下げることにつながると期待しています。このAI予測モデルで異常が見つかれば、非閉塞性無精子症を疑い治療するきっかけになるでしょう」

 この技術に世界が強い関心を寄せるのは、少子化が年々深刻になっているからだ。実際、1人の女性が生涯を通じて産む子供の数を表す合計特殊出生率の直近データは、日本1.39、韓国1.11、台湾1.09、米国1.84、英国1.63、ドイツ1.58、イタリア1.24、中国1.45。夫婦で「2人」を維持できないことは少子化を食い止められないということだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋