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荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

眼科医の私が「糖尿病にだけはなりたくない」と思う理由

公開日: 更新日:

 糖尿病にはいくつかの種類があります。たとえば、1型糖尿病は膵臓がインスリンをほとんど、あるいはまったく作れなくなることが原因で起こります。一方、2型糖尿病は主に過食、飲酒、運動不足などの生活習慣によって発症すると考えられています。

 また、今年4月には国際糖尿病学会で新たな糖尿病の分類、5型糖尿病の認定が公式発表されました。これは、インスリン欠乏と代謝コントロールの不良を特徴とする糖尿病になります。

 糖尿病の厄介な点は、初期段階では自覚症状がほとんどないということです。症状に気づいたときには、すでにかなり進行していることが多いのです。

 では、糖尿病と目はどのように関係しているのでしょうか?

 みなさんは「糖尿病性網膜症」という病名を聞いたことがあるでしょうか。この病気は、失明の原因として上位に入る重い目の疾患で、糖尿病が引き起こす慢性的な合併症の中でも特に注意が必要とされています。

 高血糖が続くと、体の末端にある毛細血管がダメージを受けやすくなります。血管がもろくなって破れ、体内で出血が起きるほか、酸素や栄養が細胞に行きわたらなくなるのです。網膜には無数の毛細血管があるため、糖尿病が進行すると「糖尿病性網膜症」を発症するケースが多く見られます。

 この「糖尿病性網膜症」については、次回さらに詳しくお話ししていきます。

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