著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

在宅を選んだ92歳女性「ゆっくりだけどいろんなことを楽しみながらやってます」

公開日: 更新日:

「それはいいですね。最近、血圧は測ってますか?」(私)

「普段は130くらいです」(息子)

「助かります。体調で変わったことはありませんか?」(私)

「特にはないですね」(息子)

「足のしびれがあるんですけど、受診するなら何科でしょうか?」(患者)

「神経内科がよいでしょうね。おそらく末梢神経障害かと思われます。しびれたり、布が一枚かかったような感覚になることが多いですね。完治は難しいですが、ビタミン剤などで改善することもあります。基本的には、うまく付き合っていくことが大切になります」(私)

「そうですか。わかりました。まあ、年のせいですね(笑)」(患者)

 病気を受け入れながらも、趣味や日常の楽しみを大切にし、前向きに日々を過ごすこの患者さんの姿は、まさに人生の締めくくりとして理想的な在り方のように思えます。こうした穏やかな療養生活を実現できるのも、在宅医療という選択があってこそだと、改めて感じるのです。

【連載】老親・家族 在宅での看取り方

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