感覚器と心臓(7)インプラント治療はしっかり吟味したうえで納得してから受ける
これが成人であれば、病気が治って症状が改善したら早く元のレールに戻してあげて、なるべく病院との“付き合い”を減らした方がベターといえますが、先天性心疾患を抱えた子供のように患者さんがずっとその病気と付き合っていかなければならない状況であれば、主治医を固定した方が望ましいのです。
口腔内ケアや歯科治療の場合も、長期にわたって診てもらっている主治医=かかりつけ歯科医師をつくって、定期的に歯のクリーニングをするなどして長い関係を築いておいて、歯にトラブルが起こったときはまず相談する。そのうえで、入れ歯をつくるのか、インプラントをした方がいいのかをしっかり説明してもらって、納得できる治療を選択するのが、悪徳なクリニックを回避して自分の歯と健康を守るための最善策といえます。
いずれにせよ、人間が生きていくうえで欠かせない食物摂取の入り口である口の中の環境は、日頃からきれいに整えておくことが心臓を含めた健康を維持するうえでとても重要です。
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