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天野篤順天堂大学医学部心臓血管外科教授

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

帯状疱疹ワクチンが心臓病リスクを低下させるのはどうしてなのか

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 帯状疱疹は免疫力が低下する50歳以上で発症率がアップします。高齢化が加速する日本でも患者数が増えていることから、帯状疱疹ワクチンの定期接種の対象が拡大されたのです。

 とりわけ高齢者は、帯状疱疹を予防するためにもワクチン接種を検討したほうがいいと考えますが、最近、それ以外の“プラス効果”が期待できるとの研究が報告されました。帯状疱疹ワクチンは、心臓血管疾患のリスクを下げる可能性があるというのです。

 今年5月にヨーロッパ心臓病学会の学会誌「ヨーロピアン・ハート・ジャーナル」に掲載された韓国の研究によると、韓国内の50歳以上の成人127万1922人の医療データを解析したところ、帯状疱疹ワクチンを接種した人は心血管疾患のリスクが23%低かったことが分かりました。心筋梗塞、心不全、虚血性心疾患、血栓性疾患、不整脈などいずれもリスク低下が認められたといいます。中でも、接種から8年以内の60歳以下の男性は最もリスクが低くなり、飲酒、喫煙、運動不足などの不健康な生活習慣に該当する人も傾向は変わらなかったそうです。

 帯状疱疹ワクチンがなぜ心臓病の発症リスクを低下させるのかについて、研究者は「帯状疱疹ウイルスの感染によって、血管の損傷、炎症、血栓形成が引き起こされることがある。ワクチン接種により帯状疱疹を予防することで、それらの影響を軽減できるのではないか」と解説しています。

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