帯状疱疹ワクチンが心臓病リスクを低下させるのはどうしてなのか
帯状疱疹は免疫力が低下する50歳以上で発症率がアップします。高齢化が加速する日本でも患者数が増えていることから、帯状疱疹ワクチンの定期接種の対象が拡大されたのです。
とりわけ高齢者は、帯状疱疹を予防するためにもワクチン接種を検討したほうがいいと考えますが、最近、それ以外の“プラス効果”が期待できるとの研究が報告されました。帯状疱疹ワクチンは、心臓血管疾患のリスクを下げる可能性があるというのです。
今年5月にヨーロッパ心臓病学会の学会誌「ヨーロピアン・ハート・ジャーナル」に掲載された韓国の研究によると、韓国内の50歳以上の成人127万1922人の医療データを解析したところ、帯状疱疹ワクチンを接種した人は心血管疾患のリスクが23%低かったことが分かりました。心筋梗塞、心不全、虚血性心疾患、血栓性疾患、不整脈などいずれもリスク低下が認められたといいます。中でも、接種から8年以内の60歳以下の男性は最もリスクが低くなり、飲酒、喫煙、運動不足などの不健康な生活習慣に該当する人も傾向は変わらなかったそうです。
帯状疱疹ワクチンがなぜ心臓病の発症リスクを低下させるのかについて、研究者は「帯状疱疹ウイルスの感染によって、血管の損傷、炎症、血栓形成が引き起こされることがある。ワクチン接種により帯状疱疹を予防することで、それらの影響を軽減できるのではないか」と解説しています。