帯状疱疹ワクチンが心臓病リスクを低下させるのはどうしてなのか
■高齢者は接種を検討したい
実際、帯状疱疹ウイルスは神経や血管内皮にも炎症を起こすことが分かっていて、こうした炎症が動脈硬化を促進し、心臓血管疾患の原因になるとの指摘もあります。
また、帯状疱疹は皮膚症状だけでなく、心筋梗塞や脳卒中といった心臓血管疾患のリスクを長期的に高める可能性があることも指摘されています。2022年に米国心臓協会雑誌に発表された研究論文では、帯状疱疹の発症から5~12年後にわたり、心血管イベントの発生率が増加していることが報告されています。帯状疱疹の発症をきっかけに、長期にわたって心臓血管疾患のリスクがアップするということです。つまり、帯状疱疹ワクチンの接種によってウイルスの再活性化が抑えられると、全身の炎症とそれによる動脈硬化が抑制され、心臓血管疾患のリスク低下につながると考えられるのです。
帯状疱疹ワクチンと心臓疾患リスクの低下に直接的な因果関係があるのかどうかについてはさらなる研究が必要ですし、帯状疱疹ワクチンを接種した人は、接種していない人に比べて健康に対する関心が高く、健康的な生活習慣を実践している人が多い可能性も考慮しなければなりません。