「70代で車イス」と言われ…実演販売士のタイガー尾藤さん左足首の「骨棘除去手術」を振り返る

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いまも正座は禁止されている

 退院は12月24日。入院期間はちょうど1週間でした。まだ抜糸もせず、車イスの状態でしたが、病院はあまりに退屈で「一日も早く家に帰りたい」とお願いしたのです。

 1月の終わりには仕事復帰しました。想定外だったのは体力のなくなり具合です。2時間立っただけでヘトヘトになりました。動けないことがいかに体力を減らすか思い知りました。

 手術からもうすぐ6年がたちます。正座は禁止されていますし、走ってはいけないと言われています。足首を縮めないことも注意事項のひとつです。ただ、わが子の学校行事などでシャッターチャンスを狙って傾斜のある場所で長時間カメラを構えていたときがあって、翌日は足が腫れて仕事に支障が出ました。

 本当はヒアルロン酸注射を術後も続けた方がいいのですが、いまはもう行ってなくて、痛いときは痛み止めと湿布です。いずれ、ボルトを入れて足首を固定する手術が必要だと言われています。

 いま、健康のために実践しているのは、早起きして愛犬のドーベルマンと10キロ走ることです。自分は自転車ですけどね(笑)。あとは、奥さん手作りのぬか漬け。明らかに便の質が良くなったので毎日欠かさず食べています。

 いまなら、33歳の自分に「仕事休めよ」と手術を勧めます。でも、当時は独身だったので仕事を優先してしまいました。そのせいで、子供たちの運動会の映像では足を引きずっている父親の姿ばかり残っています。

 医師に手術をした方がいいと言われたタイミングで、人生を長いスパンで考えた方が良かったなぁと思っています。

 (聞き手=松永詠美子)

▽タイガー尾藤(たいがー・びとう)1976年生まれ、埼玉県出身。元プロミュージシャン。2004年にライブハウスでスカウトされ、テレビ通販大手QVCで実演販売士デビューする。13年には4時間で2億5000万円を売り上げるなど業界屈指の実演販売士となる。現在は「トップセールス大学」と題した講演会を中心に活動。大手小売業者約3000社で販売の極意を講義している。5児の父。

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