「アッカーマンシア菌」とはどんな細菌なのか? 次世代プロバイオティクスとして注目

公開日: 更新日:

 いずれも腸の健康には欠かせない善玉菌だが、近年、新たに注目されている善玉菌がある。「アッカーマンシア菌」だ。次世代プロバイオティクスと見る向きもある。ハーバード大学医学部&ソルボンヌ大学医学部客員教授の根来秀行医師が言う。

「2004年にオランダの研究者によって健康な人の糞便から発見された、偏性嫌気性細菌です。腸の粘膜を覆うムチンと呼ばれる物質を分解する一方で、ムチンの産生を促し腸壁を厚くして外敵から腸を守る腸管バリアーを強化する働きがあります。また、抗炎症作用があり、炎症性腸疾患や過敏性腸症候群と逆相関関係があることがわかっています。2型糖尿病肥満の人はこの菌が少なく、逆に多い人はインスリン抵抗性があるとの報告もあり、『やせ菌』として注目されています。なにより長寿地域の人の腸にはこの菌が多く存在すると報告され、腸内マイクロバイオータの多様性に貢献しているといわれているのです」

■欧米では「新食品」として認可

 この細菌の注目度の高さは、欧州食品安全機関(EFSA)が2021年、低温殺菌したアッカーマンシア菌を「新食品」として安全評価を行い、成人向けサプリメントとして認可したことでも明らかだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 4

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  5. 5

    2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

  1. 6

    真木よう子「第2子出産」祝福ムードに水を差す…中島裕翔「熱愛報道」の微妙すぎるタイミング

  2. 7

    M-1新王者「たくろう」がネタにした出身大学が注目度爆上がりのワケ…寛容でユーモラスな学長に著名な卒業生ズラリ

  3. 8

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  4. 9

    高市政権の積極財政は「無責任な放漫財政」過去最大122兆円予算案も長期金利上昇で国債利払い爆増

  5. 10

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手