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荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

2026年秋に高齢者向けの新たなインフルエンザワクチンが登場

公開日: 更新日:

 エフルエルダの副反応については、接種部位の痛み(約44%)、倦怠感、頭痛、筋肉痛などが報告されており、従来比でやや頻度が高い傾向にありますが、いずれも重篤なものではないとのことです。

 従来のワクチンよりも高価になることが予想されますが、現時点でお値段はわかりません。

 また、今年の冬(2025/2026シーズン)のインフルエンザワクチンは、従来の4価(A型2種+B型2系統)から、3価(A型2種+B型ビクトリア系統)へと変更されることが決まっています。B型山形系統は2020年以降ほぼ検出されておらず、事実上消滅していると判断されたのがその理由です。

 エフルエルダは、60歳以上の高齢者にとって標準ワクチン以上の予防効果を期待できる選択肢です。ただし、「効果が高い=万能」ではなく、接種後の痛みや副反応に対するフォローアップが不可欠です。これまでより一歩踏み込んだケアが求められるため、薬剤師には情報提供だけでなく、体調管理の相談窓口としての役割も期待されるのではないでしょうか。

【連載】クスリ社会を正しく暮らす

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