(3)最新の持続血糖測定器「CGM」が糖尿病を改善する

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 50代の男性は、糖尿病性の網膜症、腎症、神経障害があらわれ始めたタイミングで当院を受診。すぐにインスリン治療を開始しました。

 ところが、この男性は仕事柄とても忙しく食事は短時間でお腹を満たす丼物などで済ませがち。夜勤があり、食事を取らなかったり、寝る前に過度に取ったりしていました。運動習慣もありません。いくら血糖コントロールの重要性を説いても、生活習慣は変わりません。当然血糖値は安定しませんでした。

 しかし、CGMを装着し始めてからは一変。血糖値を意識した生活に変わりました。自ら食後高血糖になりやすい丼物やジュースを控えるようになり、野菜を先に取るなど食べる順番も変わったといいます。食後に歩いたり、筋肉をつけようとジムに通うなど努力しているようです。「血糖値が食材や食べ方、睡眠や運動でこれほど変わるとは思ってもみなかった。自分の行動が血糖値という結果にすぐに結びつくことはモチベーションになる」とおっしゃっています。

 おかげで体重も減り、一時は9.7%だったHbA1cは7.2%に、360ミリグラム/デシリットルだった空腹時血糖値は120台にまで回復。糖尿病の合併症は進んでいません。この状態をキープできれば、インスリンの量も減らせるかもしれません。

 血糖の視覚化とリアルタイムの通知は患者さんに糖尿病と向き合う力を与えてくれます。CGMは糖尿病治療のもうひとつの武器と言えるでしょう。

(糖尿病専門医/しんクリニック院長・辛浩基)

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