新たなコレステロール低下薬に承認…「ベムペド酸」の効果と副作用

公開日: 更新日:

■スタチン不耐者には朗報

 2023年3月に、ベムペド酸の有効性と安全性を検証した大規模臨床試験の結果が世界的にも有名な医学雑誌「The New England Journal of Medicine」に発表されました。

 この研究では、スタチン不耐のためにスタチンが服用できない患者1万3970人が対象となりました。被験者は、ベムペド酸を投与するグループと、プラセボを投与するグループにランダムに振り分けられ、心臓病の発症率が比較されています。

 中央値で40.6カ月にわたる追跡調査の結果、心臓病の発症はベムペド酸を投与したグループで11.7%、プラセボを投与したグループで13.3%と、ベムペド酸を投与したグループで13%、統計学的にも有意なリスク低下を認めました。

 ベムペド酸は新しい薬で、同薬の副作用については十分なデータが蓄積されていません。前述した大規模臨床試験では、2つのグループ間で重大な副作用の発生率に差を認めませんでした。ただし、ベムペド酸を投与したグループでは、痛風や胆石の発生率が高くなる傾向性を認めました。痛風とは、血液中の尿酸値が高くなることによって、関節に尿酸の結晶が沈着し、突然の激しい痛みと腫れ(痛風発作)を起こす病気です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 4

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  5. 5

    狭まる維新包囲網…関西で「国保逃れ」追及の動き加速、年明けには永田町にも飛び火確実

  1. 6

    和久田麻由子アナNHK退職で桑子真帆アナ一強体制確立! 「フリー化」封印し局内で出世街道爆走へ

  2. 7

    松田聖子は「45周年」でも露出激減のナゾと現在地 26日にオールナイトニッポンGOLD出演で注目

  3. 8

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  4. 9

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 10

    実業家でタレントの宮崎麗果に脱税報道 妻と“成り金アピール”元EXILEの黒木啓司の現在と今後