著者のコラム一覧
栗原毅栗原クリニック東京・日本橋院長

栗原クリニック東京・日本橋院長。東京女子医科大学教授、慶応義塾大学大学院特任教授を経て、2008年から現職。「血液サラサラ」の提唱者のひとりで、著書に「決定版!内臓脂肪を落とす名医のワザ」(宝島社)、「1週間で勝手に痩せていく体になるすごい方法」(日本文芸社)などがある。

(3)適量のお酒は体に良い…40年以上の診療経験からの結論

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 その目安となるのが、血液検査のAST(GOT)が30を超えないことです。第1回でALT(GPT)は20を超えないようにと説明しましたが、主にALTは糖質の取り過ぎ、ASTはアルコールの飲み過ぎで上昇します。AST30以上になれば、適量を超えていると判断しましょう。

 自分の適量を守れるのであれば、毎日お酒を飲んでも問題ない、要するに「休肝日は不要」ということです。休肝日を設けると、我慢していた反動で過剰に飲んでしまう人がかなり多いのです。「昨日は休肝日にしたから、今日は飲んでもいいや」とたくさん飲んでしまう傾向にあります。

 私は、アルコール摂取量は1週間単位で管理をしていくのが合理的だと考えています。1日の適量が純アルコール量20グラムの人は1週間で140グラムに収まるようにコントロールしていけばいいし、1日の適量が純アルコール量40グラムの人は1週間で280グラムに収まるようにコントロールしていけばいいという考え方です。「週の適量」を超えないようにしていけば、当然、休肝日も必要なくなります。

 また、「よい飲み方」を心得るべきでしょう。お酒の味わいを堪能しつつ、気分よく食を楽しみ、心地よく酔いにひたるのが本来あるべきよい飲み方なのではないでしょうか。いつまでも、「酒は百薬の長」であって欲しいものです。「良薬」の域を超え、飲み過ぎるとお酒は「毒」にもなることも付け加えておきます。 =つづく

【連載】名医が指南 100年元気な肝臓の作り方

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